2012年1月12日木曜日

中学生・高校生対象 海外派遣研修


~中学生・高校生対象パラオ研修旅行~

【目的】
 本事業は、千歳市内に在住する中学生及び高校生を「パラオ共和国」へ派遣し、国や地域による文化の違いを知るとともに、民族や宗教、習慣などが違う外国人の生活に触れることにより、自分たちの生活や価値観を見つめ直す契機とし、国際的な視野を広げることを目的とします。

【研修内容】
 JICAパラオ事務所を訪問し、パラオ共和国の近況や日本の国際協力の現状について学ぶとともに、青年海外協力隊員の活動の現場を視察し、国際協力の重要性や活動現場が抱える課題などについて学習する。
 当時のまま残る太平洋戦争の痕跡を視察し、パラオでの戦争がどのようなものであったかまた、日本が委託統治していた約31年間で、日本がパラオに残したものは何か、パラオにどのような影響を与えたのかなどについて学習する。
 ホームステイ(2泊)を通して、パラオのホストファミリーと交流を深めるとともに、パラオの人たちはどのような人たちで、どのような生活をしているのか、また、日本との共通点・相違点は何かなどについて学習する。

【研修期間】
平成24年1月5日(木)~1月11日(水)

【研修先】
パラオ共和国

【参加者】
中学生7名・高校生6名・引率2名  合計15名

【結果報告】
初日  2日目  3日目  4日目  5日目  6日目  最終日


2012年1月11日水曜日

パラオ研修旅行・最終日

~2012年1月11日(水)~

AM 02:50  パラオ国際空港発「ユナイテッド航空192便」
AM 05:45  グアム国際空港着
AM 07:40  グアム国際空港発「ユナイテッド航空187便」
AM 11:25  新千歳空港着(日本時間:時差1時間)

深夜、パラオ国際空港を出発

グアム空港で乗り換え

新千歳空港に到着

2012年1月10日火曜日

パラオ研修旅行・6日目

~2012年1月10日(火)~

AM 10:00  パンダナス籠・ストーリーボード・ココナッツオイル製作
PM 13:00  国立博物館
PM 14:00  近郊散策

 1月10日パラオ滞在最終日の日程は、伝統工芸品の製作体験とコロール島市街地の散策でした。

 パンダナスの葉で籠を作ったり、パラオの伝説を板に彫るストーリーボードを作ったり、ヤシの実を割ってココナッツオイルを作ったりと、職人の皆さんに教わりながら研修生は思い思いの製作に取り組みました。

 ここにも地元テレビ局の取材が入り、男性リーダーの宮林君と女性リーダーの越前さんが英語で取材に応えることになったのですが、直前まで岸田添乗員からセリフの特訓を受け、二人は立派に英語で取材に応え、その様子は後日パラオのテレビで放映されました。

 パンダナス工芸を教えてくれたおばあちゃんは流暢な日本語を話し、尋ねてみるとやはり戦時中に小学校で日本語を学んだとのことでした。当時のことを色々と教えて下さいましたが、そこには日本人への愛着のようなものを感じました。「普段もっと日本語を話したいと思っている。歳をとり最近は日本語を話せる友達が少なくなった。話さないと忘れてしまう。今日はみんなと日本語で話ができて嬉しい。」と話して下さいました。

 この日の午後、研修生はお土産の買い物を兼ねて市街地を散策しましたが、コロール小学校付近を歩いていた時、大きな声で研修生の名前を呼びながら走って来る小学生が何人かいました。なんと前日の朝にお別れしたホストファミリーの子ども達でした。思いがけない再会に抱き合って涙する研修生もいました。

 夜になっても、お別れを言うためにホテルを訪ねて来るホストファミリーが後を絶ちませんでした。短いホームステイでしたが、本当に深い交流が出来たのだと思います。

パラオの新聞の一面に研修生が載りました

パンダナス工芸を体験

ストーリーボード彫りに挑戦

国立博物館にて

2012年1月9日月曜日

パラオ研修旅行・5日目

~2012年1月9日(月)~

AM 10:10  バイ(伝統的建築物)
AM 11:00  国会議事堂
PM 13:30  ガラスマオの滝
PM 16:00  ノースビーチ(夕食BBQ)

 1月9日の朝、ホームステイを終えた研修生が続々と帰って来ました。送迎いただいたホストファミリーの皆さんとの別れを惜しみつつ、バスに乗り込みバベルタオブ島へ向かいました。

 この日の日程は、パラオ人の集会所バイ(伝統的建築物)の見学、国会議事堂訪問、ガラスマオの滝トレッキング、海辺で夕食BBQと盛りだくさんのスケジュールでした。

 国会議事堂の訪問では、シニアボランティアの渡邉さん(札幌市出身)から無線通信指導の活動についてお話をいただき、偶然居合わせたパラオの上院議員には、普段入ることの出来ない議場を案内いただきました。

 ガラスマオの滝へのトレッキングでは、ガイドの大井川さんの案内で、食虫植物を観察したり、川の深みにダイビングしたりと道中を楽しみながら滝に到着しました。到着後はみんなで落差のある大きな滝に打たれ精神修行にはげみました。

 夕食のBBQ会場(海辺)へと移動した研修生は、食事の準備が整うまでの間、思う存分海水浴を満喫し、その後、焼きあがった魚(朝に市場で購入)などパラオならではのバーベキューを楽しみました。空の闇が濃くなってきた頃、大きくて円いパラオの月(国旗の月)が昇ってきて、研修生は口々に「きれーいっ!」と叫びながらしばらく月を見入っていました。


椰子の実について講義中

バイ(集会所)に到着
国会議事堂

議長席で記念撮影

渡邊隊員の活動紹介

海を見ながら昼食

ガラスマオの滝

夕食BBQの準備

2012年1月8日日曜日

パラオ研修旅行・4日目

~2012年1月8日(日)~

終日  ホストファミリーと交流

 研修生はホストファミリーの車に乗り込んでそれぞれの自宅に向かい、2泊のホームステイが始まった訳ですが、パラオ共和国元大統領クニオナカムラ氏のご自宅にホームステイをした研修生がいたことには驚かされました。

屋外の食卓前で

日本式ピース

パラオ式ピースとこうもり

親戚まで大集合

風通しが良いです

大統領家の人々

2012年1月7日土曜日

パラオ研修旅行・3日目

~2012年1月7日(土)~

AM 10:15  日本人墓地、大山、ペリリュー神社、戦争博物館、旧日本海軍司令部跡
        平和記念公園ほか
AM 16:00  コロール小学校(ホストファミリー対面式)


 1月7日は、朝からボートで1時間かけて移動し、太平洋戦争の激戦地ペリリュー島を目指しました。移動中、船上から眺めるパラオの海はエメラルドグリーンで、深さによるコントラストが美しく、小さな無人島が海面に点在している景色が印象的でした。

 ペリリュー島では、戦死した日本兵及びアメリカ兵が隣り合わせで埋葬されている墓地をはじめ、当時のまま洞穴に残っている日本軍の大砲、攻撃を受けて動かなくなった戦車や零式戦闘機、上陸に使われたアメリカ軍の水陸両用戦車など、当時のまま残る戦争の痕跡を巡りました。戦車やゼロ戦を食い入るように熱心に観察する研修生もいました。

 日本軍総司令部跡は天井が崩壊している部分もあり、アメリカ軍の攻撃の激しさを想像させられましたが、密林の中にたたずんでいる強固な躯体は今なお健在であり、当時の日本の建築技術の高さにも感心させられました。

 日本軍の通信施設であった建物は砲撃により側面に開いた大きな穴が塞がれ、現在は戦争博物館として活用されていました。展示されている戦闘の写真や遺留品を見ると、この島で戦死した双方の兵士はどのような心境であったかと考えさせられました。

 ペリリュー島を離れる前に、日本政府が造った平和記念公園を訪れ、昼食のお弁当を食べました。海岸に面した公園には大きな慰霊碑が建っており、慰霊碑から眺める海の遥か北方には日本があるとのことでした。

 ペリリュー島から戻った研修生はコロール小学校に向い、2泊のホームステイをさせていただくホストファミリーとの対面式に臨みました。ホストファミリーを待つバスの中には、にわか勉強でパラオ語のあいさつを必死に覚えようとする研修生の姿がありました。続々とホストファミリーの車が到着し、地元テレビ局や新聞社の撮影スタッフもやって来ました。

 バスから降りた研修生は、ホストファミリーの子どもたちと向かい合って整列し、訪問団を代表して彦坂団長からホストファミリーの皆さんへご挨拶をいたしました。自分はどの子の家に行くのか、どんな生活が待っているのか、研修生にとって一番緊張する場面だったことでしょう。

 ホストファミリーとのフィッティング作業に多少のトラブルもありましたが、無事それぞれのホストファミリーとの対面を果たした頃には、研修生の緊張の表情は笑顔に変わっていました。

 後日、地元新聞の一面を飾ることになった集合写真を撮り終えた後、ホストファミリーの皆さんが事前に準備して下さった「おしるこ」をご馳走になりました。パラオではお祝い事があると「おしるこ」を振る舞う習慣があるとのことで、紙コップに盛られた「おしるこ」は見た目も味も日本のそれと全く同じでした。日本統治時代に伝わった日本の習慣が今でもパラオで受け継がれていることに驚きを感じると共に、パラオの人々に強い親近感を覚えました。

日本人墓地


日本海軍総司令部跡

ペリリュー神社

日本軍戦車(三菱重工業製)

日本軍の零式艦上戦闘機

ホストファミリーとの対面式

みんなで記念撮影

2012年1月6日金曜日

パラオ研修旅行・2日目

~2012年1月6日(金)~

AM 08:30  JICAパラオ支所
AM 09:30  国立病院
AM 10:30  下水処理場
AM 11:00  海洋水産試験場
PM 13:15  アイライ小学校
PM 15:30  KBブリッジ(日本・パラオ友好の橋)

 1月6日の朝は寝不足にも関わらず、全員予定どおり起床してしっかり朝食を取り、JICA研修に臨みました。JICAパラオ支所では臼井所長が我々を出迎えてくれて、パラオにおける日本の支援の概要を説明いただきました。その後、パラオ国立病院、下水処理場、海洋水産試験場、アイライ小学校など実際の活動現場を訪問し、そこで活躍する日本の青年海外協力隊員の皆さんから現地での活動についてお話を伺いました。

 各施設での滞在は限られた時間でしたが、隊員の皆さんは我々の訪問に備えて、事前に説明原稿やスライド資料を準備して下さっており、そのお陰で活動内容や現場が抱えている課題をより深く知ることが出来ました。

 アイライ小学校では、隊員の吉澤先生(富良野市出身)が、「パンダナスの風車作り」や「パラオクイズ」など、アイライ小児童との交流行事をたくさん計画して下さっており、パラオに到着して間もない我々でしたが、現地の子どもたちとすっかり打ち解けて楽しく交流させていただきました。

 JICAパラオ支所の武市さんは、丸1日を割いて我々に同行して下さり、感謝の尽きない研修1日目となりました。

 研修生はこの日、各施設を訪問し、隊員の皆さんの話を聞いて様々なことを考えさせられたことでしょう。


JICA臼井所長のレクチャー

国立病院を訪問

野池隊員の活動紹介

深澤隊員の活動紹介

海洋水産試験場を訪問

日名隊員とワニ(はく製)

海をバックに記念撮影

アイライ小学校を訪問

教室の様子

吉澤隊員の活動紹介

日本・パラオの友好の橋

人文字「PALAU」

コウモリの姿煮スープ

2012年1月5日木曜日

パラオ研修旅行・初日

~2012年1月5日(木)~

PM 12:25  新千歳空港発「ユナイテッド航空188便」
PM 18:00  グアム国際空港着(現地時間:時差1時間)
PM 22:50  グアム国際空港発「ユナイテッド航空157便」
PM 23:50  パラオ国際空港着、ホテルへ

 1月5日、新千歳空港での出発式の後、正午過ぎに千歳を出発し、グアム空港での長い長い待ち時間を経て飛行機を乗り継ぎ、午前0時を過ぎてようやくパラオ国際空港に降り立ちました。千歳との気温差が30度以上もあり、湿り気を含んだ空気が心地良く感じられました。到着後はすぐに宿泊先のパレイシアホテルに移動しチェックイン。翌朝9時からのJICA研修に備え「即刻就寝!」としましたが、南国ムードで盛り上がる気持ちを抑え、すぐに眠りについた研修生は少なかったようです。

新千歳空港にて

パラオ国際空港に到着!